【海外旅行保険】なぜ値上げが続くのか?

こんにちは。ご覧いただきありがとうございます。

本記事では、値上げが続く海外旅行保険について、値上げが発生している理由を解説します。

値上げの理由は大きく2つです。

①円安の進行

②海外における医療費の高騰

それぞれ解説していきます。

①円安の進行

2025年現在、円相場は数年前に比べ大幅に進行しております。

海外旅行保険の「保険料(=掛金)」は当然、各契約者が日本円で保険会社へ支払います。

一方で事故が発生した際の「保険金」は原則「海外通貨」での金額がベースとなります。

例えば、アメリカ渡航中に負傷し、加入している保険会社が提携しているアメリカの病院で、海外旅行保険の保険証券を提出し、キャッシュレスで治療を受けたとします。

その治療費用は、治療を行ったアメリカの病院から保険会社に対し請求が裏でされることになりますが、その際はアメリカドルでの金額で請求が行われます。

また、違うパターンで、イギリス渡航中に病気になり、診療代を一時的に渡航者がて替えて支払い、帰国後保険会社に自分で負担した診療代を請求するパターンもあります。この場合は、渡航者が負担した金額(イギリスポンド)の額を日本円に換算し、保険金を渡航者へ支払うことになります。

いずれにせよ保険金は「海外通貨」で支払うことになるため、円安が進行し、

例えば従来1ドル=100円だったものが、1ドル=150円へと円安が進行した状態で、治療費が100ドルかかったとすると、保険金を支払う保険会社は、10,000円から15,000円へと5,000円(+50%)の金額を多く支払うことになってしまうのです。

一方で売り上げとなる保険料は変わらないと仮定すると、収入は変化ないのに支出が増える=原価率が高くなることを意味し、保険の収支が悪化します。

その改善を図るために保険料を値上げする必要が発生するのです。

これが、①円安の進行により海外旅行保険料が値上げとなる理由です。

②海外における医療費の高騰

繰り返しになりますが、海外旅行保険は原則「海外」で発生した治療費等を補償する保険です。

そのため、治療費用の金額がいくらかかるかは「その国の物価」の影響を大きく受けます。

日本では「失われた●年」などと言われ、物価の著しい上昇はありませんが、

海外、特にアジア圏などでは経済成長が活発化し、物価も年々上昇している国もございます。

それらの国では、年々、診療代も上昇しているのです。

①同様、「保険料」は上昇しない中で、支払う「保険金」が増加するため、これまた保険会社の収支を悪化させる要因になるのです。

①、②は切っても切れない関係にあります。当然2つの要因が密接に絡み合っています。

いずれにせよ海外での診療費用の上昇が、海外旅行保険の保険料の増加につながっていることをご認識いただくことが重要です。

いかがでしたでしょうか?

別の記事では、海外旅行保険の保障内容を検討する際に必要なことを解説します。

(本記事の裏返しとなる記事です)

ぜひそちらもご覧ください

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