こんにちは。ご覧いただきありがとうございます。
本記事では、保険の目的を「どのような経済的損失に備えるか」という観点で解説していきます。
備えるべき経済損失は大きく2つに分類されます。
①追加支出の発生
②得られたはずの利益の喪失
それぞれ解説していきます。
①追加支出の発生
何も起こらなければ発生することがなかった費用が、何かしらの原因で保険対象となる事故が発生したことにより支出を余儀なくされた場合に発生する経済的な損失です。
例えば、健康であれば発生しなかった医療費が病気にかかってしまったことにより発生した場合や、自宅で火災が発生し修理費用や再購入費用が発生した場合などがわかりやすい例です。
上記の例でいえば、追加で発生する医療費に対し医療保険に加入したり、火災による修理費用の発生に備え火災保険に加入します。
これらが、「追加支出の発生」という経済的な損失と、それを補償するために保険に加入する目的となります。
②得られたはずの利益の損失
通常通りであれば得られていたであろう経済的利益が、何かしらの原因で得られなくなってしまった場合に発生する経済的な損失です。
例えば、病気にかかってしまったため働けなくなり収入がなくなってしまった場合や、工場で火災が発生し製品を製造・出荷できなかったため、売り上げが減少し本来得られていた利益が減少してしまうなどの例が挙げられます。
上記の例でいえば、働けなくなった際の賃金の補償としてGLTD(団体長期所得補償保険)や工場の停止に伴う利益損失に備え利益保険に加入します。
これらが「得られたはずの利益の損失」という経済的な損失と、それを補償する保険に加入する目的となります。
2つの目的の違いについて、お分かりになりましたでしょうか?
それぞれの目的別の主な保険種目は以下の表のとおりです。生命保険・損害保険まとめての記載ですが、ご容赦ください。
経済損失区分 | 主な保険種目(生損保問わず) |
追加支出の発生 | ・医療保険、がん保険、傷害保険 ・自動車保険 ・火災保険 ・各種賠償責任保険 など |
得られたはずの利益の損失 | ・生命保険(死亡保険) ・収入保障保険、GLTD(団体長期所得補償保険) ・利益保険 ・取引信用保険 など |
保険の加入・見直しを行う際には、自分が求める補償が「どのような経済的損失」に備えるべきなのかを確認の上、検討を進めることをお勧めいたします。
いかがでしたでしょうか?本記事が皆様の保険の目的の検討の一助となれば幸いです。
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