こんにちは。
ご覧いただきありがとうございます。
本記事では、保険料の内訳/構成比は?と題し、
皆様が支払う保険料は何にどの程度充当されているのかを解説していきます。
皆様が支払う保険料は大きく2つから構成されています。それぞれの概要及び割合は以下の通りです。
項目 | 概要 | 割合 |
---|---|---|
純保険料 | 保険事故発生時に保険金に充当される部分 | 60% |
付加保険料 | 保険会社の経費や期待利益に充当される部分 | 40% |
純保険料
純保険料はその名の通り、『純粋に保険契約の主たる目的である「保険金の支払」に充当される保険料』で、その割合は全体保険料の約60%と言われています。
各保険契約者から徴収した保険料の約60%をプールし、事故が発生した契約者に保険金として充当していくということです。
一人はみんなのために、みんなは一人のためにの保険の根幹を担うための保険料です。
保険会社からみると「販売原価」に相当します。
イコールで保険会社の損益分岐点は合計保険料×60%であることを意味します。
保険会社側からみると、各契約者に対し、徴収した保険料(売上)の60%以上を保険金として支払うと、その契約単体で見ると赤字になるということです。
企業向け契約(特に中規模以上の契約)で、契約自体に過去から割引が適用されている契約では、保険金÷保険料が60%を超えると、割引が使用できなくなったり、保険会社から値上げを要請されることが多くなります。その背景はここにあります。
保険会社にとって赤字になるので、保険料を値上げするということですね。
以上が純保険料の概要となります。
保険の機能を維持するために徴収する保険料とご認識ください。
付加保険料
全体保険料から純保険料(約60%)を引いた、保険料の約40%は付加保険料と言われます。
内容は保険会社が会社として維持・発展していくための費用・利益等に充当される部分です。
各契約者が保険会社・代理店のために支払う保険料という分類です。
付加保険料を構成する主な項目は以下の通りです。
・代理店手数料(保険会社から保険を販売した代理店に支払う保険料)
・保険会社経費(人件費、システム費用ほか)
・期待する利益
特に大きな割合を占めるのは、代理店手数料でしょう。
保険種目によりますが、おおよそ売上保険料の15%~25%程度の割合を占めます。
これら付加保険料の項目については固定費の意味合いが大きく、削減したくても簡単にできるものではありません。
一方で、昨今の自然災害の多発化を受け、保険会社は一部代理店手数料を引き下げる動きを行っています。(代理店側からすると死活問題になりかねませんが、、保険会社としてもそこまでひっ迫しているということです)
また、主に個人向けに販売されている「ネット型保険」などは、代理店を通さないビジネスモデルを構築することで、この付加保険料で大きな割合を占める「代理店手数料」を削減し、保険料全体を安値で提供しているものになります。ネット型保険が「安い」と言われる理由はここにあるのです。
以上は付加保険料の概要でした。
いかがでしたでしょうか?
皆様がお支払いする保険料が一体どのような割合でどのように使用されているかイメージすることはできましたでしょうか?
保険料の内訳や構成比を把握することで、自分の支払っている保険料が何に使われているのか、削減する余地はないのか、などの観点で、理解工場の一助となれば幸いです。
(ちなみに上記で説明した純保険料・付加保険料の構成比は凡その保険種目で共通となります。)
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
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