こんにちは。ご覧いただきありがとうございます。
本記事では損害保険の販売チャネルの一つである、「保険仲立人活用について」について解説します。別記事で損害保険仲立人を含む「損害保険の取扱い形態」及び「保険代理店と仲立人の違い」についても解説してますので、そちらもご参照ください。(本記事末尾のURL参照)
本記事では損害保険の販売チャネルの一つである、「保険仲立人活用のメリット」とは何か?について解説します。別記事で損害保険仲立人を含む「損害保険の取扱い形態」及び「保険代理店と仲立人の違い」についても解説してますので、そちらもご参照ください。(本記事末尾のURL参照)
一般社団法人日本保険仲立人協会のHP1によると、保険仲立人活用のメリットは以下3点があげられています。
①さまざまな保険会社から最適な保険カバーを選択できる
②独自の保険内容を交渉し、自社に最適化できる
③総合的なリスクマネジメントを実現できる
それぞれについて概要及び私の考えをお伝えします。
①さまざまな保険会社から最適な保険カバーを選択できる
個人的には保険仲立人活用の最大のメリットであるかと考えています。
保険代理店が、業務委託契約を締結している保険会社・保険商品しか扱えないのに対し、保険仲立人は基本的にすべての保険会社・保険商品が取扱い可能です。
また、別記事に記載しておりますが、保険仲立人は「誠実義務(=ベストアドバイス義務)」により、自分の判断ですべてな保険会社から最適な保険カバーを調達する義務を負っています。
そのため、特定の保険代理店では持っていない保険商品や補償条件を引き出してくることが可能となります。さまざまな保険会社・保険商品から自社に合った保険カバーを検討しやすいという点は保険仲立人を活用するメリットになります。
②独自の保険内容を交渉し、自社に最適化できる
日本仲立人協会によると「保険仲立人(保険ブローカー)は、顧客のリスクに備えるうえで必要な場合、保険会社に提供していない保険カバーを設計し、保険会社と交渉して、顧客に最適な保険条件を引き出すこともできます。」2とあります。
この内容は基本的には大企業向けです。中小企業向けにこのようなことは基本的に行われません。
理由は、保険会社が応じないことが多いためです。また、保険仲立人も手間がかかるので行いません。
大企業の目安は、業種によりますが最低でも売上100億円以上は必要かなと思われます。
③総合的なリスクマネジメントを実現できる
私は過去に保険募集人資格(代理店の資格)と保険仲立人資格を保有しておりました。双方試験に合格する必要がありますが、難易度は圧倒的に仲立人資格のほうが難しいです。また、仲立人試験では試験科目の中でリスクマネジメントに関する設問があるため、代理店職員よりは、リスクマネジメント手法や、保険以外のリスクヘッジの方法について詳しいとは思われます。
そのため、代理店よりは総合的なリスクマネジメントの実現は可能性は高いと思われます。
ただし、保険仲立人は(言い方悪いですが)所詮「保険」仲立人です。保険の媒介が本業ですので、保険以外の提案をあまり期待することはできません。
また、総合的なリスクマネジメントと言っても保険仲立人「自身」がいわゆるERMの体制構築や危機管理態勢の構築、BCPの策定等のリスクマネジメントに関する助言ができるわけではありません。
保険仲立人だからと言って過剰に期待することは避けたほうがよいと思われます。
以上が、保険仲立人協会が挙げている保険仲立人活用のメリット概要と私の考えでした。
確かに保険仲立人はその資格から、保険代理店よりもレベルが高いことが多いかもしれません。
ただし、代理店も千差万別です。一社専属の代理店もあれば、日本国内で営業免許を持つ全保険会社を取り扱える保険代理店もあります。後者であれば①のメリットは薄れます、、。
また、②、③については少しHP上で大きく記載していると思われる部分もあります。
保険仲立人だからと言って、レベルが高いと考えず、実際のレベルや自社にとっての必要性等を鑑みて保険仲立人の活用の検討することをお勧めいたします。
最後までご覧いただきありがとうございました。
(参考)
損害保険の取扱い形態 損害保険の取扱い形態 – ぽくつの「保険勉強会」
保険代理店と保険仲立人の違い 保険代理店と保険仲立人(ブローカー)の違い – ぽくつの「保険勉強会」
- 一般社団法人日本保険仲立人協会ホームページ(https://www.jiba.jp/) ↩︎
- 脚注1に同じ ↩︎
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